遠く離れていても、お日様を見上げれば、同じ空を見れる。
面白いお日様を集めました♪ぐ~ぐぐ~♪
『こんなにたくさん野菜、入ってるんだね。』
『細かく切ってるからね。それに良く炒めてるし、よく煮てるからね。』
『おいら、切るのが好きだし(笑)
それに、玉ねぎはあめ色になるまで炒めると甘くなるし、
それで細かく切った野菜と一緒に煮込むと味もよくなるから。』
『こんなに時間がかかってカレーができるって、俺、知らなかったよ。』
玉ねぎを炒めながら、翔くんが智くんを見ます。
智くんは、ジャガイモと人参、それにアスパラを切りおわって、トマトとしいたけを切っています。
トントントントン
シュッシュッシュツシュッ
野菜を切る音が響きます。
耳に心地いいリズムです。
んふふ、手際もよくて、慣れてるんですね。
『1日がかりなんだなぁ、カレーって。もっと簡単なのかと思ってたよ。』
『んふふ、これはさ、スパイスカレーだから。
母ちゃんのカレーんときとは、バー〇〇ド〇レーだから、時間かからないよ。』
野菜を切りおわった智くんがスパイスを調合します。
『それに、今日は翔くんが玉ねぎ炒めてくれてるから、
同時進行で野菜が切れて、スパイスも準備できたから、早いよ。』
『一緒に作るって、早いし・・・楽しいね。』
『俺、料理は炒めることしかできないけど、予定のない休みの日は手伝う!!』
智くんが野菜を入れます。
『翔くん、もう少し炒めるの頑張ってね。』
『おう!!まかせて!!』
『んふふ、ありがとう。』
チュッ
玉ねぎと野菜のなじみ具合を見ていた智くんが、翔くんの頬に触れるだけのkissをしました。
『さ、智くん!!急にびっくりするじゃん!!不意打ちはダメだよ~!!』
って、抗議の声をあげてますけど・・・
翔くん、顔がデレデレで、手が少し止まってますよ(笑)
『えー、おいらの感謝の気持ちなんだけどなぁ・・・。
じゃあ、もう、おいらからチュウ、しない。』
唇を軽く尖らせて、上目遣いでプンと可愛く膨れます(笑)
『ち、違うよ、違う!!
不意打ち、大歓迎!!大歓迎だよ。
さ、智くん、そっちに行かないで!!
俺1人じゃ、カレー作れないよ(´;ω;`)
智くぅ~ん!!』
玉ねぎと野菜、それにいつの間にか入った鶏肉を炒めてるから、
火から離れることはできないし、炒めるのをやめるわけにはいきません。
いつもだったら、すぐに抱きしめて、kiss・・・ですけど(笑)
智くん、誕生日だからかな(*´艸`*)
ほんの少しだけ、翔くんを困らせながら甘えてます。
んふふ、くそ可愛いですね(笑)
『本当に?おいらが・・・チュウしたいなぁって思った時、していいの?』
水と粉末スープ?出汁の素?を手にして、智くんが翔くんの隣りに戻ってきます。
“チュウしたいとき”って、そんなこと・・・それこそ大歓迎だし、
そんな可愛いことをしたら、翔くん・・・間違いなく制御不能です。
智くん・・・(〃▽〃)
誕生日ですからね。
みなさん、大目に・・・みてください(笑)
『もちろん!!俺はいつでもウエルカムだし!!倍返ししちゃうからけどね。』
『良かった。』
『玉ねぎも野菜も肉もイイ感じになったね。』
『マジ!?本当!!良かった~!!』
『これなら、超絶美味いカレーができるな。』
水と粉末スープ?を入れた智くんが、ニコッと笑って、
『ありがと・・・大好き。』
はむ・・・チュッ・・・はむはむ・・・チュッ・・・・チュッ・・・
あー・・・お鍋は大丈夫???
『『『『あらあらあら・・・(*´艸`*)』』』』
『しょうがないですね・・・(*´艸`*)』』』
7人のお姉さん妖精がクルンと手をまわします。
『しゅごーい!!やしゃいとおみじゅがまじゃっちゃの~!!』
今日は特別ですね。
7人のお姉さん妖精とブルーデイジーでお鍋を見ててくれてる間に、
なんとかkissも・・・一息ついたようです。
智くんからkissをしたのに、途中から翔くん主導にになってましたからね。
肩で息を整えながら、頬を桜色に染めた智くんが、スパイスを手にします。
『おいらがスパイス入れたら、ゆっくり、静かに混ぜてな。』
『了解。』
智くんの腰を抱いたまま、翔くんがへらを握りなおします。
気合十分(笑)
ここが、勝負?の分かれ目ですからね(*´艸`*)
智くんがスパイスを入れて、翔くんがゆっくり混ぜて・・・
2人の共同作業。
これは美味しいこと間違いなしですね。
カレーの完成まで、あともう少し、煮詰める時間が必要です。
『翔くん、ご飯、炊こうか。』
カレーを煮込んでる智くんが翔くんに言います。
『飯?キャンプで飯って・・・飯盒炊飯!?』
『そうだね、そうなる(笑)
だって、こんなにいい火があるのに、炊飯器のご飯じゃ寂しいじゃん。
火で炊くと美味いんだよ。』
『俺、やっと炊飯器で炊けるようになったばっかりだよ。
飯盒炊飯、いける?』
『おいらと一緒にいるんだよ。大丈夫!!』
『米は研げるよね。』
『うん、それは大丈夫!!』
『じゃあ・・・ログハウスに米もあるんだろ。2合研げる?』
『任せて!!』
翔くんがピースサインをしてログハウスに走りました。
飯盒の中に研いだお米を入れて、翔くんが戻ってきます。
『智くぅーん、水はどれくらい入れればいいの?』
『炊飯器と一緒。2合だから2の印までだよ。
あっ、カレーだから、気持ち少な目でいいよ。』
『気持ち少な目???』
智くん、それは翔くんには高いハードルです。
翔くんが首を捻りながら水を入れます。
『智くん、これくらい?』
『うん!!ちょうどいいね。』
そう言って、へらを置いて、翔くんから飯盒を受け取ります。
『炊きあがるころ、カレーも完成になるよ。』
飯盒を火にかけ、カレーを少し火から遠ざけます。
『じゃあ、見ながら待ってよう。』
翔くんが智くんの手をギュっと握って、花のクッションの上に並んで座ります。
お日様は西の空に傾いて、空は夕焼け色に染まっています。
夜はもうすぐそこです。
続きます。