話は変わるけど必然

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必然のWA100点生産者「もっと大きく評価されるべき二つの偉大な畑」「ナパ・ヴァレーの偉大な現代的古典」「読者はすぐにターンブルをチェックすべき。

」(ロバート・パーカー)《ターンブル》 カベルネ・ソーヴィニヨン “ナパ・ヴァレー” 味わい＋充実度で探すならいたって良い選択です。

同価格帯にこれ程の畑を使うカベルネは中々ありません。

　　 ▼ 画像上：ターンブル “ホーム・ヴィンヤード”ワイナリー建屋も構えるターンブルの拠点がホーム・ヴィンヤード。

ナパ・ヴァレー・ワイン産業の中心と言える辺りに位置します。

(オークヴィルとラザフォードの両AVA境界線が畑の中を通る、極めて珍しい立地) ■ 上部画像：奥から下に向かい(北→南)、ニッケル＆ニッケル(ファー・ニエンテ) ⇒ オーパス・ワン ⇒ ペリッサ(ゴースト・ブロックの親組織所有：ナパハイランズ参照＞＞) ■ R29号線を挟んだ西隣を北から南に、ロバート・モンダヴィ ⇒ 世界最多のパーカー100点カベルネを産出するベクストファー “ト・カロン” (シュレーダー｜レアム等参照＞＞) ここまではそこそこ知られる話でしょうか？(一部に流布する「オーパスに隣接」も上の位置関係をご覧の通り)ですが、ターンブルの真髄とはこの場所限りではありません。

同じオークヴィルでも【東側ヒルサイド】の自社畑は圧巻の一言。

西側にも増して驚異的な周辺環境にあります。

▼ 画像下側手前：“レオポルディーナ・ヴィンヤード” -Leopoldina- (旧称ウェイツ -Weitz-) ■ 等高線上を手前から奥に向かい(南→北)、ワイン・オブ・ザ・イヤー 2015に輝いたピーター・マイケル “オー・パラディ” ⇒ ダラ・ヴァレ(マヤの区画) ⇒ レイミーの旗頭 ペドリガル(数度のRP98)｜南隣はプルミエ・ナパ20万ドル落札記録保持者のヴァイン・クリフ。

■ 段丘下のシルヴァラード・トレイル沿いには、スクリーミング・イーグル ⇒ ジョセフ・フェルプス単一畑の頂点 “バッカス” ⇒ パーカー(RP)100点組のハービソン -Harbison- ⇒ ビーヴァン・セラーズが2年連続RP100を叩き出すテンチ -Bevan Tench-。

▼ 画像下側奥：“フォーチュナ・ヴィンヤード” -Fortuna- ■ 北→南に向かい、隣は準究極評価(RP99)のラッド ⇒ 10年間に4度のRP100を遂げたプランプジャック ⇒ ハーランエステイトの姉妹ボンドの2年連続RP100輩出源 “セント・エデン” ナパ市街からシルヴァラード・トレイルを北上しオークヴィルに入ると、ヴァレーフロア側にスクリーミング・イーグルの畑が現れます。

はす向かいの斜面にバッカスを望みますが、道を一本隔てるだけで地勢は対照的。

ターンブルのレオポルディーナはバッカスの更に上部、いかにも小粒に凝縮した葡萄を実らせそうなロケーションにあります。

オーパスを始めとするナパの象徴的な有名畑が群を成す西側オークヴィルに加え、究極評価カベルネの宝庫であるオークヴィル東側ヒルサイドにも、ターンブルは比較的広い畑を所有します。

▼ 以下アドヴォケイト評価も納得でしょう。

(ピエラ -Pierra-は、レオポルディーナ内の単一区画｜フォーチュナ -Fortuna-は単一畑ワイン。

2つのRP100はロバート・パーカーの直々評価) 　 《ターンブル》 カベルネソーヴィニヨン “エステイト・ボトルド” ナパヴァレー 【味わい】ターンブルのワインを飲む度に思うことですが、自分達が信じる正統主義を大切にしているとの感を抱かせます。

赤白いずれも変わらぬスタイルが保たれ、一握りの為に講じた過剰なデコレーションを感じるところがありません。

生まれながらにして健全な葡萄の潜在力を得てのことでしょう。

クレームドカシスやブルーベリーの果実香に加え、ナッツ、ドライハーブ、甘草の含みも。

タンニンは熟し、口中では収斂性が少なく柔らか。

芳ばしい香りを楽しみつつ舌の上でワインを転がしてみて下さい。

どっしりとした味わいが広がり、土壌由縁と思しきニュアンスも感じられます。

急がずゆっくりと喉を通して下さい。

馥郁のアロマに構成もギュっと凝縮。

なのに重過ぎず、喉越しに疲れを覚えません。

奇をてらわずとも深みとフレーバーに満ち、赤果実のコンポート、セージ様なハーブの風味を伴う長いフィニッシュを楽しませてくれます。

【ワイン造り】以下4つの畑から、更に細分化したブロック毎に仕込みロットを区分け。

難易度の高いジグソーパズルを完成させるように、それぞれに異なる個性を示す各ロットを、醸造責任者ピーター・ハイツを先頭に念入りな試飲を経てブレンディング。

多岐にわたる組み合わせから、各銘柄のコンセプトに沿うベストな状態を確かめ、ブレンド後に改めて樽熟成。

(フレンチオーク100%)ボトリング後の瓶熟を経てリリース。

▼ 各エステイト・ヴィンヤードの特色 1) フォーチュナ：フレッシュ感｜酸味｜赤果実｜スパイスボックスの趣き ※ オークヴィルAVA｜緩やかな西向き傾斜｜沖積扇状地｜面積21ha｜ヴァカ連山からの赤い火山性土壌(組成：コルティナ、パーキンス、ベール、レイク)※ 禁酒法前に遡る歴史的な畑。

かつての所有は由緒あるクリスチャン・ブラザーズ・ワイナリー(現カリナリー・インスティテュート・オブ・アメリカ -The Culinary Institute of America/CIA- グレイストーン分校＠セントヘレナ) 2) レオポルディーナ：濃厚な香｜ミネラル感｜テクスチャー｜骨格｜黒果実の凝縮感 ※ オークヴィルAVA｜標高140-262m｜16ha｜所により45度の西向き急傾斜。

上部は緩やかな台地状｜鉄分を多く含有し空隙率(保水性)の高い岩石、赤い火山性土壌(組成：ブーマー、ハンブライト)※ 日光仰角の作用に、東側にそびえるヴァカ連山の基盤岩が露出する特異な環境があいまって、葡萄は理想の生理的成熟が望める｜関係者が重視するフランのクローン、“GODDESS”はレオポルディーナにおける優良選抜が起源 3) アモエヌス -Amoenus Vineyard-：黒いチェリー｜味わい中間領域に表れるふくよかな質感 ※ カリストガAVA｜標高140-262m｜18.8ha｜火山性岩質を主とするも、うねりのある尾根と谷がもたらす変化に富む土壌(組成：ブーマー、ベール、フォワード、エイケン)※ ナパヴァレーの最北深部に所在。

少し西へ進めばナイツヴァレー(ピーターマイケルの陣地)に至り、マヤカマス連山の切れ目から冷たい海風が流れ込む。

「温暖」と括られがちなカリストガにあって熟度と酸度を兼備。

4) ホーム・ヴィンヤード：苺やチェリー等のフレッシュ感ある赤果実｜トータルバランスを整える引き締め役 ※ オークヴィルAVA｜微かな東向き傾斜｜3.9ha｜背後に流れるナパ川の作用を得て、他に比べ粘土質が増す(組成：クラシックベールローム) ※ オーパスの並びにある為、カベルネソーヴィニヨンの主たる源と思われがちだがソーヴィニヨンブランが主力。

カベルネの栽培もあるが、粘土質由来の成熟した果実感から補助ブレンドの役を担う。

● パーフェクト評価が珍しくない周囲のカベルネ。

同じくパーフェクトを得るターンブルですが、同価格帯で「当の畑」を使うワインは周囲にありません。

内容+味わいで探すなら、いたって良い選択と思います。

【品種構成】カベルネソーヴィニヨン主体, メルロ, カベルネフラン, プティヴェルド, マルベック【原産地呼称】ナパヴァレーAVA【タイプ】[赤] フルボディ Full【内容量】750ml 【命名由来】凶暴な牛に襲われそうになった王様を守る勇敢な騎士。

古来よりそれを“Turnbull”と呼び、騎士には振り返る雄牛の紋章を授けたと伝えらえる。

ワイナリー名の由来は、“Turnbull”の勇猛かつ大胆な様を貫くべきとの思いから。

設立はオーパスワンの処女作に等しく1979年。

同じくカベルネ銘醸地のボルドーがそうであるように、門前のモンダヴィが大規模酒類資本に買収されるなど、周囲は投資ファンドの攻勢も騒がしい。

創業者一族からは次のように述べられる。

「長期ヴィジョンの大原則はナパヴァレーの伝統を次代へ継承すること。

故に我々は家族経営を守る。

」時流に惑わされることなく、自らの信念を貫く使命感。

一族はそれを、“Turnbull. Stay true.”の言葉に表す。

(ターンブルよ、真価を守るべし)

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